回転舞台

回る舞台で恋をした song by Ataru Nakamura

宙組公演『オーシャンズ11』感想1 真風ダニーとまどかテス

 

宙組公演 ミュージカル 『オーシャンズ11

kageki.hankyu.co.jp

 

オーシャンズ11は私の愛する蘭寿さんの代表作の1つ。

内容についてはむにゃむにゃと文句を言うこともありつつ、やっぱり蘭寿さんダニーはかっこいいし、主要なキャラクターがたくさんいるからか組子がキラキラしていて、また音楽と特にダンスが良いのでDVD再生率の高い作品。

スタイリッシュなシーンばかりでありながら、星組のときも花組のときも今のその組に合うように作られているところが宝塚らしくていいなあと。

今回も真風さんとまどかちゃんを中心としたピラミッドが美しくかつ粒揃いでございました。

さて個人の感想!

 

ダニー・オーシャン 真風 涼帆

まかぜさんよい!!とてもよい!!!

下級生時代まかぜさんのことは真風と思いっきり呼んでいたのですが最近は親しみを込めてまかぜさんと呼んでいます。平仮名のイメージ。

いやーまかぜさんいいわあかっこいい。

新公で演じたお役をもう一度というのはすごーくプレッシャーもあるだろうなと思いますが、真風涼帆という男役はそういうところを感じさせない、むしろ全て分かって受け入れているような心の大きさ・強さを見せてくれるんですね~~。

なんかもう全体にうまいしかっこいい。

蘭寿ダニーは完全におじさんでしたが(そこが好き)真風ダニーはもう少しお兄さんより。ライナスとの学年差も関係してるのかもしれない。

花組のダニーとライナスは11学年差、今回は4学年差とぐっと縮まってて、真風ダニーは和希そらライナスを見守りつつも、育てるというよりは肩を組んで導いてくれそうな雰囲気。

そして不思議と蘭寿ダニーよりガキじゃない!(笑)

テスから「子供が大人になったままだもの」「死ぬまで...いいえ、死んでも治らないでしょうね」と性格を評されたときの表情というか話の聞き方、蘭寿さんのが大人げなかった気がする。(笑) まあMr. Swingの野球のシーンとか、蘭蘭コンビは時折そういうやりとりがあるのがおもしろかったんだけど。

まかダニーはそれに比べるとまだまだもう少し大人ぶってたい、大人でいたい感じがあるのかな。まだ若くて、でもテスより大人で、そこが生っぽくていい。

それでなんだか結構良いヤツそうで。あったかみというのか人間味というのか、そんなものも感じました。ゆりかさんのお人柄でしょうかね。

蘭寿ダニーの好きだけどこの人を信じたらキケン...!でも好き!でもちょっと怖い!でも好き!!!!!っていう感じとはまた違い、私がテスなら真風ダニーはころっとゆるしてしまいそう。だってなんか憎めないんだもの。でも詐欺師なんだけどさ。ふふふ。

んでしっかり太めラインのスーツが違和感なく似合ってかっこいいの。

「愛した日々に偽りはない」を歌うときのあの茶?ベージュ?いやグレーみあるな?みたいなあの微妙な色のスーツむちゃくちゃ似合う~。そりゃそうだよな銀橋に出てきてロマンチックに歌う大事なシーンだもんな~~。 

とにかくまかぜ氏がしっかり構えててくれてるから宙組安泰だわ。頼れるトップさんでした。

 

テス・オーシャン 星風 まどか

私まどかちゃん好き~~~!!

いやこれまでにもそう思ってたんだけど。お披露目も異ルネも、白鷺の城の妲己ちゃんなんかも。もーかわいい。とにかくかわいい。私まどかちゃんに甘いわ。

かわいい顔してしかもお若いのに、ある程度なんだってさらっとできるのよ♪って風に見せてくれて頼もしいし、それなのにナウオンとか雑誌のまかぜさんとのツーショとかだとむちゃくちゃ大人っぽい渋ーい色のワンピとか着ちゃって大人ぶっちゃってかわいいの。

声がよくって、だから今回のテスも必要以上に子供っぽくならなくてよかったなと思いました。テスって見た目はアメリカンな洗練された美女でありながら歌手の卵というフレッシュさが必要な難しい役だと思うのですが(あ、これってもしや宝塚の娘役に共通して必要な部分?)違和感無く魅力的だったな~。

ただ全編通して綺麗なピンヒールを履いてて、階段があったり走るシーンがあるのでそこはちょっとだけ大変そうかなと。スカステの初日映像で足元バッチリ映っちゃってたりとかしたので気になって。そういうとこは日々慣れていくんだろうなー。

いつもせいぜい5cm程度のしっかりめヒールを履いてる人間としては、宝塚では出来るだけきれいなヒールのお靴が見たいのでトップ娘役がしっかりハイヒールを履けるまかまどはありがたや~~って気持ちです。現代物の一本物にはそういうありがたみもあるね。

そしてまかまど、どんどんカップルになってきたな~と思いました。

オーシャンズ11では初めの記者会見のシーンだったり、その後もカジノのシーン、レストランのシーンと、トップコンビが離れた場所にいてそれぞれスポットが当たってるようなシーンが印象深いんだけれども、2人はどこにいてもまぎれもなくカップル。

初見の人、トップスターの顔すら区別が付かない人が見ても、「ああこの2人くっつくんだろうな...」って分かるあの感じ。

もちろんそれはライトや衣裳や組子の動きなんかの演出にすごく助けられてる部分がもちろんあるんだけど、そうやってトップスターとトップ娘役というカップルとしてお膳立てされている姿がほんとにしっくり、違和感なくなってきてて、トップコンビ感が増してきたな~~と。

いやあ大劇場3作目なんだねえ。感慨深い。