劇団四季「オペラ座の怪人」を見た。 1
6月24日(日)に劇団四季「オペラ座の怪人」を見てきました。
久しぶりに劇団四季を見て、新鮮でおもしろかったので感想を書いておこうかと。
・恥ずかしながら、ALWのオペラ座の怪人、ほぼ初見です。
11歳の時にニューヨークで一度だけ見てますが、ほぼ記憶ナシ。
その後に母が買ったであろうサントラCDは今もたまに聞いてます。
アーサー・コピット&モーリー・イェストン版で宝塚演出の「ファントム」は見た。
・劇団四季特有の発声がちょっと苦手。
・ヅカヲタ
こんな何にも知らないのがたった1度の観劇で感想を書くので、
もし読まれる方は真に受けず生温かい目で見てやってください。
6月24日のキャスト(公式より)
クリスティーヌ・ダーエ : 苫田亜沙子
ラウル・シャニュイ子爵 : 飯田達郎
カルロッタ・ジュディチェルリ : 河村 彩
メグ・ジリー : 中里美喜
マダム・ジリー : 戸田愛子
ムッシュー・アンドレ : 増田守人
ムッシュー・フィルマン : 平良交一
ウバルド・ピアンジ : 永井崇多宏
ブケー : 金本和起
☆久しぶりの電通四季劇場。
私はここ割と好き。
WICKEDで1度来て2階席に座ってますが、近いなーと。
今回座ったのは1階の8列目くらい?の下手の端っこ。
もっと見切れるのかなと思いましたが、大丈夫でした。
体感では「席の配列が横に長い割に真ん中に近い」という感じ。
あくまで体感ですが。
列のカーブがいいのかな、端でも疎外感を感じさせないというか。
ちょっとだけ気になったのが、二階席の座席の前に付いてる、指揮者が写るモニター。
下手から舞台を見るとどうしても目に入るので、
暗いところにパッと付くと気になる・・・!
ピクッと反応しちゃうことが3回くらいありましたが、
まあその辺が嫌なら真ん中で見なさいよ、って話ですね。
あとは1階のトイレに入るまでの廊下と出てきたとこの廊下が狭い。あれ地味に嫌。
そのせいか会話も響いて聞こえてくるし。
幕間で喋ってた女性3人うるさかったな~ww
「今日すごい!なんかはじけてる!」「うん今日いいよね」「明日休みだしさ、終わって飲むぞー!って感じなんじゃない?」「○○で××で(聞き取れない)やりやすーい!って思ってるよねきっと」
・・・など。主語を言わずに会話する感じが長年のヲタっぽくてw
幕間でのおしゃべりも観劇の醍醐味でしょうから、
ちょっとぐらいはしょうがないですねー。うるさかったけど。
やっぱり、どんな分野でもハマってるヲタク達というのはなんか必死でかわいらしい。
グッズは怪人くまさんがかわいすぎてちょっとほしかった・・・!
隣の初々しい・・・というかまだ互いに分かり合ってなさそうなカップルの彼氏さんが彼女さんにラウルさんVer.だったかな?のベアを半ば強引に買ってあげてたのを見てうわー本当に大丈夫?彼女それ欲しがってる?私ならいらないなーそれ彼氏に買ってもらってもなーと余計なことを思っていたのは秘密。
☆作品全体のこと。
おもしろかったです!
手放しで「楽しかった」かと言われればちょっと違いますが、
おもしろかったー。
緻密に組まれた作品、という印象。
無駄がない感じ。
劇団四季のシステムが大きいのかもしれませんが、
なんというか役者さんも役そのものもみなさんシステマチックというか。
たくさんキャストがいてどなたが演じられても輝くようになっているっていうことなのかな。
心地よいと言えば心地よい・・・かなぁ。
素敵でした。
母から「ちょっと高音が割れることがあるらしいよ」と聞いていたのですが、
特別そのようなことはなく。
割れるまで行かなくても、高い音が苦しそうという感じもあんまりない。
ご本人にぴったりのキーっていうわけじゃなさそうだな~とはぼやっと思わされましたが。
ご本人、お顔がハンサムですよね?
マスクを付けていても鋭めの目が確認できたし、
シャープな顎してらっしゃるんだなーということがありありとわかって、
なんだか世界観にぴったりのお顔をしてらっしゃるなと。
宝塚できれいなファントムを見ている私には逆に親しみやすかったですw
その分ハゲてから(って言うな)が辛いけど。
セリフもパキパキカクカクしてる感じがなく、
劇団四季の発声をしながらも演技に感情が見える感じ。
少々地味に感じられたのは、オペラ座の怪人という役ゆえでしょうか?
それとも声がキーに合ってないからでしょうか。
・・・後者かな?
張り上げて曲が盛り上がるところでいまいちパンチが足りないような気が。
そこを品があって良いということもできるけど。
声質のちょっと硬そうな感じ、いい声だけど野太くない感じはぴったりだと思うのですが。
難しいですねー。
いくら声が良くて声域が合ってて歌がお上手でも、
世界観をぶち壊してしまうような演技の怪人は見たくないし、
どちらを取るかは微妙なところですなあ。
でも佐野さんの怪人はトータルバランスとしては良いのではないでしょうかね?
そうそう、こちらの怪人さんは仮面をカチューシャみたいにして固定してるんですねー。
仮面の額のあたりから後頭部にかけて、素材は分かりませんがカチューシャを縦にかけるみたいな作りのアーチが見えたので・・・
宝塚のファントムさんは、秘密だとは言ってますが磁石っぽいですよねどうやら。
☆クリスティーヌ・ダーエ : 苫田亜沙子さん
なんてかわいらしいお声!
喋る声も歌声もかわいい。
優しく歌うところの、やわらかいクッションのような、桜の花びらのような、ふんわりした歌声が良い。
でもその分、大芝居的に張って歌うところが弱い感じがしました。
ちょっと地味・・・というか・・・違うな、地味、っていうんじゃなく、そういう部分になると急にクリスティーヌの雰囲気が抜けるというか。
ご本人がお顔を出すような感じが。
なんかもうちょっと違う役で見たい。
というか、この演出のクリスティーヌって、
あんまり本人の内面的なところは語られないのですね。
アーサー・コピット&モーリー・イェストン版の原作からの逸脱っぷり・心の描写の多さは分かっていますが、
その分、クリスがなぜ怪人と心を近づけていくのか、という点において分かりやすかったような気が。
それがメロドラマ感を生んでいるとも言えますが・・・
・・・でも怪人って怪人ですよ。
ハンサムでお金持ちの貴族との恋物語を見てて「いつ恋に落ちたかわからないから感情移入できない」って言うのは少々無粋ですらあるとは思いますが、
怪人さんの場合申し訳ないけどそこの描写がないと、
見てる側としては二人で何やってるのポカーン、ってなっちゃうってば。
まぁでも怪人さんはなんたってAngel of Musicなので、
天使に心惹かれる理由がわからないなんてことは言えないからそれでいいのかも。
それから苫田さんのお化粧なのですが、
失礼ながらもう少し頑張って盛られてもよいのでは・・・?
少々薄すぎたような。
メイクが薄いんでなく、「ちゃんとメイクしてる感」が薄いのです。
それによってヒロイン感、メインキャスト感がすごく薄れる。
コールドの一人としての冒頭のシーン、あまりに埋もれすぎではなかろうか。
舞台メイクをしっかりしてたって、誰もケバい!ナチュラルなクリスじゃない!なんて言わないから・・・というより言われるようなメイクではよろしくないですが、
もう少し濃く乗せてもいいと思ったんだよなー。
あ、でも、コールドとしては平凡なクリスが、
歌い始めると急に輝きだす・・・!という解釈でクリスティーヌを見るなら良いのかもしれません。
ただクリスティーヌってバレエも上手なんじゃなかったっけ?
私好みのクリスティーヌ像かと言われるとちょっとわからないけれども、
苫田さんのあたたかそうなお芝居そのものは結構好きでした。
続きが書けたら次の記事で。