回転舞台

回る舞台で恋をした song by Ataru Nakamura

星組『こうもり』 『THE ENTERTAINER!』を観た。5

とっくに千秋楽を迎えてしまってるけどエンタテ感想。
メモを頼りに思いだし思いだし。

 

 

・ブルーの宝塚宝塚したお衣装でみっちゃんが現れるプロローグ。
ショーでいえばお披露目だからね。星組カラーで。うちの母が絶対嫌いであろうヒラヒラのガウン調の衣装。

 

・このショー見るとみんなぎゅっとしてもらえるよ。こうもり/エンタテ観劇のことを「ぎゅってしてもらいに行ってくる」って表現してる方いて感動したわ。
ぎゅってしてもらうためだけでもお金払える。そんな歌詞を恥ずかしげもなく(?)書いた野口先生すごい。すごい。

 

・全体に「あて書きショー」って思える内容だったなあと。言い方悪いかもしれないけど退団のショーみたいだったよ。みっちゃんがこれまで築いたもの、みっちゃんにぴったりのものが詰め込まれていた。楽しませてくれてぎゅってしてくれる包容力溢れるエンターテイナー=北翔海莉。

・こうなったらむしろ次のロマンス!!はとことん挑戦するショーにするのはどうか

 

・プロローグの金銀衣裳好き~。ギラギラしつつもチェックがモダンでスタイリッシュに感じる。首元のリボンがキュート。

・ことちゃんのオールバックの渋さ

 

・ロケットはとしこ先生の初舞台ロケット振付デビューだそうで感動。鈴懸さんといえば私の中では“マラケシュの怖いダンサー”。映像ですが初見の衝撃忘れられない。
...あんまり揃ってなくてちょっと長く感じた...なんでだろな...足上げまでがちょっと退屈でした...かわいいはかわいかった。

 

・エンターテイナーへの道
やだラルフさん久しぶり...!!パラプリ!パラプリ!!!!ってなる胸を押さえつけて鑑賞。

・でっかいマギーとまさこ。
しっかり雰囲気含め迫力美人に作り上げててすごい。既視感のある流れだけどまあいいや。二人が美人だから。にしてもなんておもしろい予科本科なんだろう。キャラ濃すぎだろう。
まさこがいるからMr.YUよりはRising!!を思い出したなあ。懐かしい。

ダンスの先生かいちゃん。こういうシーンはどうしたってレヴュー誕生を思い出す。あとストリークオブライトのよっち先生。
そしてこのシーンではかいちゃんのお尻ばかり見てた。ほんとすいません。
きゅっと上がっててきれいなんだもーん。

・ロン毛でギター弾いてる玲央様の「現地の人感」すごい。

・オラオラしたしーらんきっちりしてるみっきーヒップホップなれんた、みたいな構図の安心感。知ってる知ってるー!ってなった。
それと同時にこんなところで何してるのもっとどんどん上がって新しいことをして...!とも思ってしまった。
これからに期待。

・麻央ケルジャクソンいいわあ

 

・風ちゃんの天使にラブソングを的なお歌のレッスン。
総スパンのタコ足がかわいいったらない。風ちゃんはキャラクターがアメリカンだなあ。
お歌はもうちょっとリズムが気持ちよくてパンチがあるとなお良いと思うの。風ちゃんのラプンツェルの歌聞いた時も思ったんだけどグルーヴ感ていうのかな?もうちょっとノッて歌えるとかっこいいなあと。

それでも舞台だとぱあああっと華やかに笑う顔がキュートでオールオッケー☆って思える。

 

・みっちゃんのフラメンコの美しさときたらー。きっちり踊って見えるからこその色気があると思う。清潔な色気というか。
ただ大きく動いて前髪ぐしゃっとさせて口半開きにさせりゃセクシーでしょ、みたいな人やシーンに宝塚に限らず出くわすとしょんぼりする。きっちり踊ってセクシーな人だっているんだぜー。

・夏樹れいくんいいお声。太い声ですね。かっこいい。

 

・中詰め豪華で戸惑う。すごい。衣裳かわいすぎるよー燕尾ダルマ。こういうのもほんと明るくキュートに着こなす風ちゃんとクラッシックだけどはつらつとしたみっちゃん。いいコンビだなあ。

 

・みっちゃん弾き語り。泣くわこんなもん。
北翔海莉という男役はなんでも上手くて温かさに溢れてて実直ないい男だなあ。ファンの人は幸せだ。
べにが「誰よりも遅くまで練習してる、ピアノは全体稽古後に毎日かかさなかった、誰よりも忙しいのにそこまで!?と思った」というような話をどっかでしてたけど。納得したからにはとことんやってその背中を見せるというトップ像。ああ宝塚は美しい。
みっちゃんがバレンシアの役替わりで劇団に抗議しに行ってからもうすぐ10年。

 

・STARS11
これが今回の星色男子ね!ジャニーズ風、アイドル風ポップスの場面があるといまだに~色男子て呼んでしまう。中村A先生のせい。

・せおっちのアピール力がすごい。お顔に隙がない。迫力。

・かいちゃんマジアイドル

・ことちゃんの歌がいまいち物足りないー。もっともっと華やかにバーーーン!!って歌えるんじゃないのかなあ。
ことちゃん上手だからわたしみたいにあまり頻繁に見てない人にはなんでもさらっとこなしちゃってるように見えちゃうっていうのあるのかなあ。ショーだとちょっと物足りない。宝塚的に言うと押し出しが強くない、って言うのかな。すんません素人が好きなこと言って...

ここの場面は構成?何人出てきて合流して総踊りになって、とかそういう流れも、曲も振付もあんまり楽しくなかった。うーんなんでだろう。

・銀橋でふわんっ...としゃがんでぱちんと夢のようなウインクかました下級生がいたので調べたり聞いたりしたら天華えまさんだそうで。ああ末恐ろしい。ポップなバチーン☆てウインクでもなく男臭い濃厚なのでもなくうわああ天使!?妖精!?てなるウインクだった。
でも天華えまさんと綾凰華さんの区別ついてない。次の公演では覚えるぞ。

 

・腕まくり群舞。かっっっこいい!!なんていうかここまでの構成がチャラチャラしすぎてないので腕まくりのオラオラ群舞が映える。オラオラしてても品が悪くないのだ。いいなあ宝塚だなあ。かっこいいねえ星組さんの群舞。とはいえ今回はダンスの内容もあってか集団としてより個々を楽しめる感じ。目が足りない。

・まさことみっちゃんが絡む。ああああ

・しーらんはほんとに上手いなあと。技術なのか勘なのか両方なのか。目線の使い方肩の角度首の付け方、そういうのがちょっとずつ他と違ってキザ。しかもわたしがよく見てたころがやんちゃな色気なら今はぐぐっと大人な色気。はーかっこよかった。

 

・正統派デュエダン。きれーな深いブルーのお衣装が大人なコンビに良く似合う。風ちゃんのスカートが広がるとき色目がさらに深く艶っぽく見えてきれい
風ちゃんはそってそって辛い姿勢になっても微笑んでいて素晴らしい。そんな風ちゃんを見てみっちゃんも笑顔になってるように見える。その逆もまた然りなのかな。ロマンチックー!

 

終わってみるとものすごい満足感のあるショーでした。すごーく調和の取れたコース料理みたいな。一つ一つが濃いんだけどトータルで流れがあって嫌味じゃないというか。
終わってすぐ「DVD買おう」と思った。もう1回あの場面を!ていうのはもちろん、家で母と過ごす時間にがっつり見るでもないけどなんとなく宝塚流しとく、みたいな空気のときにもすごく選びたい。ほんとにタイトル通り、エンターテイメントとして秀逸なの。楽しいの。

 

あーんまさこはもういないんだね。それにみっちゃんはもういなくなるんだね。ああさみしい。
そうは言ってもそれが宝塚であるからして。書き忘れてたけど私は今回また好みのイケメンを発見したんですよ。その名は拓斗れい。オペラにちらちら飛び込んでくるたびに「このれいちゃんとるなを足したようなドイケメンは誰なの...!?」って気になって気になって。
別れがあれば出会いがあるじゃないけど、ああ誰それさんが退団してしまうさみしいさみしい、と思って観に行った公演で知らない下級生を目に留めて覚えたりするのって私はすごくうれしい。代わりになるとかならないとかいうことでなく、なんていうのかなあ。

よく言われる桜に例えるのが一番なのかな。同じ一つの公演で、タカラジェンヌとしての一生を終える人がいればそこからブレイクする人もいる。なんかものすごく生命としてシンプルで健全な感じがする。

宝塚は人生賛歌だ、という発言をどこかで聞いて、そうだなって思ったことがある。宝塚の作るミュージカルが人生賛歌だし、そもそも宝塚という大きな興業が浮いたり沈んだりしながらそれでも100年生き続けているという事実。これが人生賛歌でなくてなんだろう。今の私はそれにずいぶん助けられているのかもなあ。
蘭寿さんがいなくなったらどうしようと思っていたけれど、蘭寿とむ卒業後も花組は大輪の花をたくさん咲かせているし宝塚は続いているし世界は終わらない。ああよかった。って思いながら生きてる気がする。

生徒さんとスタッフのたゆまぬ努力が私の生きる世界を守ってくれてるんだ。ああ宝塚すごい。タカラジェンヌとして生きようと決意してくれた皆様ありがとう。

 

話がでかくなっちゃった。まとめるとエンタテは大変良いショーでした。星組さんありがとう。