雪組『ローマの休日』を観た。2
7/1マチネ感想。
◇ジョー・ブラッドレー 早霧 せいな
年齢不詳(笑)
いや映画だとグレゴリー・ペックがおじさんに見えるだけで役の年齢は若いんだったっけ。
若くてハンサムな、と形容されている瞬間があったので若いんだろうし、ちぎの容姿はそりゃあもう若くてハンサムなんだけど、なんだけど...声だったり喋りだったりがおじさんなのかなあ?幕開きは見ててルパンを思い出しました。
ちぎのお芝居好きで。いやお芝居を批評するような知識や経験を私は持ち合わせてないけど早霧せいながその役の人物として舞台の上にいる様を見るのが好き。
だから私にとってはちぎがそこで演じているだけで大正解なんだけど(甘いな)、初めはちょっと役がふわっとして感じられて。いくつなの?怒りっぽいのかな?忙しいだけ?どういう人?あ、なんか喋りがうっすらルパン...?みたいな感じ。映画は見てるんだけど。
だったんだけどもアーヴィング(彩凪 翔)や同僚や上司、そしてアン王女と絡むことで一気に人物像が見えてくる。
んで眠っちゃうアン王女をお部屋に連れていってから開眼しました。
これはちぎに「生活感萌え」をさせていただく公演だと...!!
お部屋で面倒くさそうにアン王女をあしらう、というよりその面倒を処理するジョー。
引き出しを開ける、上着を脱ぐ、お酒を作る、バスルームに案内する、眠る女をシーツで転がしてソファに追いやってニンマリする、布団をはぐってベッドにもぐる、という、一つ一つの動作に見える生活感。
しかもそれをパジャマ姿でやるんだからそりゃ萌えるわ萌えますわ。
仕草が自然でかっこいいから思わず目で追ってしまって、そうするとそのリアリティから人物像が見えてきてまた物語がすとんと入ってくる。
この間までおろ?とか言ってた人が。腰を落として刀を振ってた人が。上司に言われて走り回ったりベッドカバー丸めたり女のアイスを持ったりしてる。ぎゃー萌える。ありがとうございますごちそうさまです。
宝塚だからスーツはだらしなすぎずそれなりにぱりっと着てるけれども、ちぎの演技力でヨレて見えるよ。"あのアメリカ人のジャケット見てよ、いかにも昨日と同じスーツって感じね" "でもハンサムだわ" "まあそこに関しては文句ないわね" "むしろあのよれた襟がキュート♡"とかって街の女ABCにでもなってきゃいきゃい言いたい。
上司といえばちぎみゆちぎ翔だけでなくちぎだいも楽しめる公演でした。ジョーはたくさんの人と絡むから良い主役だなあ。
前半にあった彼の焦燥感ががラストにはすっきりと無くなって一回りも二回りも大きくなって見える。
様々な経験をして力が抜けてより男として魅力的になっていく過程って、まるで男役人生そのものじゃないか。
それを演じるってどんな気分なんだろう。
◇アン王女 咲妃 みゆ
みゆちゃんがかわいいので今日も世界は平和です。
るろ剣のとき心配だったお声もだいぶよさそう。お大事にね。
どっちかというとわたしは好みの娘役ではないのでなんともあれなんだけど、さすがはみゆちゃんとっても上手でかわいかった。
彼女はもちろんオードリー・ヘップバーンではないけれども確かにアン王女だった。
スペイン階段でアイス食べてるときのナンバー、階段からアイスを持って降りてくるときお靴のストラップが外れちゃったのはアクシデント?だよね?その後ちぎジョーに持ってもらって留め直して歌う、っていうのがすごくものすごく自然でそういう演出なのかと思った。ちぎみゆすごい。
真実の口のシーンは彼女にさせるためにあるんじゃないかってシーンですね。みんなゆうみちゃんをああやって驚かしたいに違いない。びっくりさせて怖がらせてうっそぴょーん!→バカバカ!!→抱きしめてあやす、っていうのやりたいわ。みんなやりたいでしょそうでしょ。もしくはちぎにさせたいでしょ。
私が見た公演ではも~~びっくりした~~~のあとにもう1回ワッ!!ってやってんもー!!!ってされてた。ああかわいい。
ここアドリブすごいことになってそう。
初めもうこんな生活イヤ~~ってベッドで泣いてるときは幼かったのに、ジョーと時を共にし決意を新たに大使館に戻ってからの謁見(でおかしくない?)のシーンはぐぐぐぐっと大人っぽくて気高い。
そうか大人になったんだね!少女から女性になったんだね!君を成長させたのは恋なんだね...!ジョーとアーヴィングに声を掛けるシーンでは王女様立派な振る舞いでございます!!!ってな感じでやっぱり泣けてしまった。
この成長が映えるのもみゆちゃんだなあ。
ほんとにちぎみゆは素人目に見ても演技の相性がぴったりな二人。
雪組『ローマの休日』を観た。1
7/1マチネ。
いつものごとくレポでなく感想。
見て改めて思った雪組さん振り幅ヤバすぎ。
ルパン→星逢→るろ剣→ローマとドンジュアンて。
漫画→和物→漫画(和物)→名作映画とドロドロこってり恋愛ものて。
んでこの次正塚芝居て。すごいなあ。
ああドンジュアンも見たい。しかしこちらは残念ながら叶わず。
母が大好きで楽しみにしていたローマの休日の方に行ってきました@赤坂ACTシアター。
全体の感想としてはちぎみゆがちぎみゆちぎみゆしてた!
コンビ人気がぐいぐいきてるこの二人が今やる、んでないと少々辛かったかもしれない。
いや話はかわいい。あのローマの休日だもの。ドストレートな恋愛もの、宝塚でやらずして誰がやる。
なんだけど実際見ると作品としては特になんていうか思うことがない...(ノ∀`)
やはり映画が完成されすぎていて難しいのだろうか。
舞台で、宝塚でやった意味があったな、って思ったのは、演出の田渕先生が語っていた「主人公の成長物語」要素を付け加えてるところかなあ。
それとやっぱりヴェスパが実際に動いてるのを見るのは気持ちいい。どうせなら大きな劇場でびゅんびゅん飛ばしてるところが見たかったけど(笑)、アクトシアターでもちぎが運転するからなのかなんなのかすごい爽快感。
それからスペイン階段のセットが回るのもおおお舞台だ...!ってなった。特別大きくない、むしろこじんまりした階段のセットなんだけど。
それをちぎが2段飛ばしで足掛けるんですよ...!あれにはぐっと来た。それでみゆアンの手を取るんだったかな。かっこよかったー。
そしてラストの演出がすごく宝塚。
二人はつかの間の邂逅の後それぞれの場所に戻ったけれど、二人は今もあの日あの時の互いの姿と二人だけの思い出を大事に胸にしまっているのよ...!!!みたいな感じの。
ちぎジョーがみゆアンとの日々を想い胸の内を歌い上げていると、彼の後ろに現れるヴェスパとあの日の美しい彼女。
彼は振り返り、彼女と微笑みあう。ああなんて束の間の、けれども心が通った時間だったんだろう...!!!
~~~幕~~~
みたいな感じでした。思わずポエムりたくなるタカラヅカ感だった。ものすごくロマンあった。
音楽はどれもとてもきれいだった。私は今思い出して歌うことは出来ないけれども母は歌えてるからこれは私の問題ですね。
コムちゃん(朝海ひかる)主演版は確かストレートプレイだったような。大きなミュージカル化は宝塚が初めてだったのかな。
などと考えていたらこんな記事が。
ひょー。これは今回の雪組公演も注目されてるんじゃないかしら。
友の会さんととてもお友達とは呼べないようなお付き合いをしながら地道にチケットを取ってるわたしとしては、東京のしかも別箱のしかも人気のありそうな公演のチケットが容易に入手できるとはとても思ってないので今回のチケ難は想像した通りではありましたが。
まさか立ち見が出てるとは思ってなかったよ、当日会場に入ってびっくりでした。
つづく。
キキ的状況...
キキが...キキが......キキが!!!
どうしようこれはまずい。
まずいです。
わたしが芹香斗亜の色気に当てられるというキキ的状況。
アーネストのあたりからきていた「おっキキちゃんやるじゃん」という波がカリスタから「いやあかっこよくなったねキキちゃん」に変わりメロディアで「ちょっとダンスもかっこよくなってない!?!??」となり......
ミーマイフィナーレですよ!!
かっっっこよかった!!!!!!!!!!!!!!!
なにあの色気ムンムンの男役。ムンムンて初めて使うわ。情熱的で男臭くてまさに花男と星男のハイブリッド!
いや正直まさかキキちゃんがセンターの男役群舞でここまでグッと来る日がこようとは。
あのキキちゃんよ。まあるくてふんわりしててにこにこうふふふふ、なキキちゃん。
サンテグにオーシャンズと大劇場公演でヘタレの役ばっかついたキキちゃん。
長春で危機的状況なんて言われたあのキキが...!!
うわあああああんかっこいい!かっこいいよ!!!
キキちゃんにはやられたわ。カリスタのロベルトで青臭さにワイルドさが加わって絶妙…♡とは思っていたもののそれはあくまで役作りで男役芹香斗亜としてはお日様と石鹸の香りをさせたまますくすく成長するんだと思っていたのにミーマイフィナーレで香水臭そうな男役をセンターでしててもう
— なぴ (@nap4bb) July 1, 2016
なぜかド興奮を抑えてしたツイート。
いやまじでキキちゃんは花に来てこれからどんどんかっこよくなろうとも、その男役像は石鹸だとか青空だとか春の風だとかそういう香りをさせたまますくすくのびのびうふふふふー、な感じで大きくなるのだと思っていた。
オーシャンズで男役の楽しさに目覚めた、とかかっこいいおじさんを演じるのが楽しくなった、というような話はしていたけれども...ここまでなるの!?!?!成長ってすごい!
ガーシュインと台湾公演と直近ではアーネストの再演、を観れてないんだけどその間にこんな変わるの…?わたしが気づいてなかっただけか…
キキセンターの群舞、色んな人に見てほしい。花組ファンはもちろん他組ファンにも、特に星組時代のキキちゃんしか知らない人にも絶対見てほしい。あと蘭寿さんに見てほしい...(笑)
絶対絶対蘭寿さんが好きなタイプの男役だと思う。キキすごく良かったよーぐっときた!ときめいちゃった!って言うと思う。
どうしようわたしキキにハマるの。いやむしろハマっちゃった気配してる。あの群舞でやられてからキキさんのことばっかり考えてませんか。役替わりトークの「マイガールはジャクリーンとマリア」発言や「いやごめんね好きなのはマリアだよ、でもおじさんとしては…」発言に萌えたりしてませんか。恋か恋なのか。
どうしよう…とりあえず手持ちの映像をキキに注目して見るとこからかな…
キキちゃんこわい!