回転舞台

回る舞台で恋をした song by Ataru Nakamura

月組公演『雨に唄えば』の感想を今更ながら。

観てきたよ!

ってもう気づいたら1週間経ってる。今日もう千秋楽か~。早いな~。

 

雨に唄えばは蘭寿さんにハマった理由となった作品のひとつでもあります。

『薔薇に降る雨/Amour それは...』を観て衝撃を受けて、そのあと浴びるように色々な映像を見た内のひとつ。

むちゃくちゃリピートして見た内のひとつ、それがとむコズモの「笑え」!もーとにかく元気が出て大好きなナンバー。

今回は原題の「Make 'em Laugh」が曲名になってましたね~。

元の映画も見たし、あと何年前か忘れたけどアダム・クーパー主演の来日公演も見た。

やっぱりダンス好きにはたまらない演目。

それを今回月組で、しかもさくらちゃんという人事のおまけつき(!)で演るなら見ないわけにはいくまいて。ということで張り切って見に行ったよー。

 
...などと言いつつも、確か演目が発表されたときの私は「なぜ...?」と思っていた。正直な話ドン役者もいなけりゃコズモ役者もいないじゃない、と思った。いやそこまでは言わないけど、あるじゃん、「ああこの人にこの役させたかったからこのミュージカル持ってきたのね」みたいな演目。その人というのはえてしてトップだったり、ヒロインだったり、時々二番手だったり、専科さんだったり。というかそれは宝塚歌劇団なら当たり前の演目選びよね。それが、たまきちにドンをさせたかった??みやるりにコズモをさせたかった??そしてヒロインは...?待ってリナちゃんは誰が???という感じではてなだらけだった。それが気づいたらさくらちゃんがヒロインすることが発表されて制作発表して配役が出てお稽古場レポートがあって初日の幕が開いてるから宝塚ってすごいよな~。この変わらないスケジュールから覚える日常感に救われる。


そんな感じで、みんなキャラクターがはまるのか...?という不安と、いやいやタカラジェンヌだからきっちり仕上げてくる!という信頼と、それより何より大好きな雨に唄えばのナンバーでノらせてもらって掛け合いで笑わせてもらおう!!楽しもう!という大期待にふわふわ揺れていたかもしれない。
全体の感想が難しいので個人の感想。


☆ドン・ロックウッド 珠城 りょう

素敵。手が大きい。腕まくりのダンス最高(劇中劇だったかな)。
私もたまきちに雨の中部屋まで送ってほしい。頬杖ついて見つめられたい。目を見て「大丈夫だよ」って言われたい。ちょっときついこと言って自信喪失させたい。そこから這い上がる様が見たい!...などとたま様へのリア恋をこじらせそうなドンであった。脚立のシーンの素敵さときたらあなた。またさくらちゃんの横顔がかわいいんだ。

たまきちはどうしても真面目というのか、話し始めるとこちらが真面目に聞きたくなる雰囲気を持ってる。だからジョークを言っても「あぁ〜そうなんだ〜(ニコニコ)」って客席は受け止めちゃう。だからウケにくい⤵︎
もったいないなあとは思うけどそれでも私は相合傘で送っていくシーンと脚立のシーンにお金払いたい。

 

☆コズモ・ブラウン 美弥 るりか

かわいいコズモだった。ドンを少しあしらうようなコズモのセリフはどれもふざけてなくてかわいいかんじ。
とても好感の持てるコズモではあった、というのも映画の もらんじゅさんもコズモってちょっとふざけて見えるとこがあって。ふざけてるというかおどけてるというのかな。相手をくったかんじというか。そのちょっと生意気に写るひょうきんさも、コズモが芸達者だから受け入れちゃう、納得する部分があったり。
みやるりのコズモはそういうのがなくてめっちゃ良いやつ~って感じ。柔らかくてかわいい。
美弥るりかは素敵なスターだと思う、今回のコズモも魅力がないわけじゃない。でも正直弱かったと思う。
メイケムラフ、率直に言うならお金返してほしかった。いや私が期待しすぎたのもあるんだ。でもなんかみやるりならもっとやってくれると思ってた。いや今だって思ってる。もっと体を使ってもっと声を張って、もっと空間を掌握できるでしょう美弥るりかなら。大人しすぎるよー。アルトワ伯の求心力はどこへ行ったんだ。
難しいよそりゃあね、宝塚どころかミュージカル史上に残るハイテンションで大変でしんどいナンバーだと思う。でもみやるりならもっと玄人っぽく仕上げてくると思ってた...

...こんな風に書いたら私がたまきち好きのみやるり嫌いに見えるかもしれない。でもそんなことは無いんだ。GOLDEN JAZZからたまきちに異様に甘くなったのは自覚してるけど、みやるりのことだって以前から稀有なキャラクターだと思って愛でてるんだ。それどころか、月組に来てからわりと何でも出来るイメージすらあって楽しみにしてたんだ。
大げさな表情で舞台上を跳ね回って、破天荒なことしてそれでなお客席中からの愛を一身に受けるみやるりを想像していた。実際そうだったんだと思う。そうじゃなかったかと言われたら首を振る。でもなんていうか...命を削ってる感じがしなかったなんて言ったら大げさか...

 

上手くまとめられない。一旦終わる。

夢アモールの芹香さんの腰つきとノーブルな愛ちゃんと宙組スターのカラーの話

ひどいタイトル。

 

先日宙組さんの「『シトラスの風-Sunrise-』~Special Version for 20th Anniversary~」を観たときにむちゃくちゃインパクトがあったのが夢・アモールのキキちゃんだった。

シトラスをちゃんと見るのは初めてだったけど夢アモールはさすがにタカスペやなんかで見たことがあったので脳内の映像と無意識に比較しながら見てたわけですが、え、なんか芹香斗亜氏色っぽくないです??とびっくり。

やー花組でかっこよくなったな、驚いちゃったわ、という記事はこれまで何度も書いてて分かってるつもりだったんだけど、組替えしてカラーの違う方々と並ぶとまたその違いが一層くっきりしておもしろいもんだね~~。

 

「あ~夢アモール♪」のとこだっけか、横にステップするところ、そこで首とあと特に腰!にニュアンス付けてるのがすごくよくわかるー!セクシー!セクシーだよキキちゃん!

いやかっこよくなったとは思ってたけどあんなにダンスにこう色というかクセというか付ける人だった?何とも言えずクサくてキザでかっこいいよキキさん。

並んでる真風さん、愛ちゃん、マギーがダンスに関してはすごく素直な感じに見えて意外でした。

 

特に愛ちゃん、生で見る機会の減ってた私はスカステで見るぐらいだったので「色濃い役をたくさんしてきてクドめでインパクトのあるお芝居をするようになった」ていうイメージだけが先行しちゃってて、スターそのもののカラーとしてもそうなったのかと勝手に思ってたんだけど、今回見て「なんてノーブル...!!」と嬉しいサプライズ。愛ちゃんてノーブルな~。

カラーで言うなら確実に白。身体がまっすぐ前を見ていて、目は常に遠くの美しいものを見つめてる。なんていうかファンタジーの中の人みたい~って思った。

これはまた真風さんがスーツが似合いそうな現代的な男っぽいかっこよさがあるからその対比もあるのかなとも思ったり。

 

キキちゃんの組替えが発表されたとき、正直「まかキキは星組で一緒にやってたし、愛キキは同期、そして3人とも歌ダンス芝居にものすごく優れてるというわけでなく武器は長身のスタイリッシュさ...ってこれトップ・2番手・3番手とカラーが被りすぎでは??」と思った部分があった。

でも実際ショーで見てみたら3人のスターのカラーは全く違ってたのでこれからを想像してワクワクした。

 

タイプ分けするなら

真風: リアルメンズタイプ

芹香: キザな男役タイプ

愛月: ファンタジー世界の住人タイプ

な感じ?

 

愛ちゃんだけ上手く言えない困った。とにかくファンタジーなの。ユニコーンに乗ってそうだもん愛ちゃん。

真風さんがセレブなスーツ、キキちゃんがジゴロのスーツが似合うとしたら愛ちゃんは白いマントが似合う、そんな感じ。

 

宙組さんおもしろいです。今後がとっても楽しみになった。

 

宙組 ロマンチック・レビュー 『シトラスの風-Sunrise-』 感想思い出し

もう千秋楽だけどきにしない!

 

今回私にとっての初シトラスでございました~

...と書こうとしたけどそうじゃなかった、宙組創設時の『エクスカリバー/シトラスの風』を1000days劇場で見てるんだった。

とはいえ覚えてないし映像でも1度見たかどうかくらいだし、2014・2015年の再演時は見てないしで初ですわこれは。

 

幕開き、「Amour それは...」で衝撃を受けた娘役がパステルカラーのスカートを広げて座ってる始まり方。

これもう洋物だけどチョンパだよね。すき~~~。全ツなら「はわぁ...」って客席から声が漏れるやつ。

ロマンチック・レビューは古臭いと言われてしまうのもわかるけど私はそこが好きだなー。古き良き薫り高さというのかな。

 

主題歌を聞きながら「私は今ついにシトラスを観ている...!!」みたいな謎の感動に襲われる。

蘭寿さんを好きになって宝塚にハマりこんだのが2009年で、そこから花組に異動するまでの2年間は宙組を観ていたし、もちろんその頃に貪るように宙組にいる蘭寿さんの映像は見てて。

それでもタニちゃんがトップの時代は特に新しいことをやるぞーという感じで新作も多かったし、そもそも宙組の歴史がまだまだ浅くて「宙組とは!伝統とは!!」みたいな感じがなかったから、「シトラスを見ておかねば...」なんていう気持ちは無かった。

それが今回「宙組誕生20周年!!」と打ち出されるとこれは一度拝んでおかねば...!という気分になるし、かの有名なシトラスをぜひ能動的に観劇せねば...!と思わされてしまった。

やっぱり2014年、2015年と再演してるのには20周年に向けて段階を踏んで盛り上げていく意味もあったのかね~。

当時観ていた方は飽きちゃう部分もあっただろうけれども。

 

そんなシトラス、ほんとにほんとに主題歌が良い。歌詞が良いし曲が良い。グルーヴ感が良い!平たく言えばお祭りっぽさみたいな。

繰り返される「眠る時代を呼び起こせ」のフレーズに否が応でもワクワクさせられる。

あの部分がまた「眠る時代をっ呼び起こっせっ...!」みたいな感じじゃん、謎の囁きコーラスとスタッカートがたまらん。なぜこれほどにも心が動くのか理屈は分からないし古臭いとは思うんだけどとにかくワクワクする。ソワソワする。動き出したくなる感じ。

もーー岡田先生も吉崎先生も天才か。

 

で歌を聴いてると後ろであのポーズを取ってるすっしーが目に入ったりするんだよね。

それでさらに熱くなる。

 良いわー宙組、新しい組かっこいいわー。