回転舞台

回る舞台で恋をした song by Ataru Nakamura

雪組『ベルサイユのばら』-フェルゼン編- 感想1

どんなことでもそうですが、宝塚の場合特に「にわかファン」と「古参ファン」との間の隔たりは大きいもので。

いくら小さいころからビデオ等見てるとはいえ、

がっつりハマってからまだ5年程度の私は当然にわかであるわけで、

普段はそんなことも忘れてべらべらと喋り倒しているんですが。

...ベルばらとなると話が違う。

もちろんファン歴が短くても熱心にベルばらを勉強されている方は違うとは思いますが、

私のような者はとてもとても、オタク気質のないライトファンな母親にすら敵わない笑

ということを実感させられました。

これまで映像で見ているのはほんの数本、

初めて生で観たベルばらは花組さんの外伝アンドレ編、

この間の月組さんのオスカルとアンドレ編は悲しいことに時間が合わず、

とりあえず特出DVDだけでも...!

という感じだった私にとって、初めての一本物のベルばら観劇!

...感動した!

大感動した。

個々のお芝居はもちろんなんですが全体の締まり方というか空気の張りつめ方がすごくて、

ひと時も飽きさせられませんでした。

いやひと時もというのは嘘で1幕のチャル様とにわにわの長台詞はちょっとだけ退屈しましたすいません。

あ、もしかして私チャル様生で拝見するの初めてかな。嬉しい。

正直なんというか「ベルばらねベルばら...一本物だから休憩が終わってもベルばらなんだよね...

どうか飽きませんように眠くなりませんように」というような気持ちで臨んでいたので、

雪組さんと専科さんの団体としてチームとしての気迫のようなものに相当盛り立てられて、

ぐぐっと集中できました。

Twitterにも書いたのだけど、えりたんのベルばらへの熱い想いが組子の元へ正しく届いていて、

それに感化された組子が自分たちなりの想いを乗せて演技して、

今度はえりたんがそれを受け取って客席に届けている感じ。

ベルばらって脚本の「あちゃー」や「…?」な部分が気になってしまうのはもちろん、

台詞自体は普通っぽくても間がやたら長いとか、アクションがゆっくりとか、

上手いことやらないと客席を白けさせるんだろうなっていう部分がたくさんあるので、

そういうところをおそらくすべて分かっていてそれでも観客の心を掴み続ける、

えりたんを始めとする舞台上の皆さんはすごいなと。

あ、逆に言えばそういう脚本・お芝居だからこそ直接の「伝承」が重要になってくるのかな。

ということはベルばら多数経験者のえりたんが2本も関わった今年のベルばらは、

劇団にとって重要な財産になりましたねえ。

どうでもいいけど「少しも早く」って言わなかったね。

月組のでは言ってたけどね。笑

次から感想。演者別。