回転舞台

回る舞台で恋をした song by Ataru Nakamura

花組公演『ME AND MY GIRL』感想5 ジャッキーとジェラルド ちなつとキキ

前回の記事でキキちゃんジョン&ジェラルドの感想を書こうと思っていたんだけどどうしてもキキちゃんだけに触れた記事にはならないので分けた。

キキちゃん中心の役替わりキャスト&キキちゃんの今回の「マイガール達」を一旦整理。

 

A ジョン・トレメイン卿  芹香 斗亜
ディーン・マリア公爵夫人  桜咲 彩花
ジャクリーン・カーストン(ジャッキー)  柚香 光
ジェラルド・ボリングボーク 水美 舞斗

B ジェラルド・ボリングボーク  芹香 斗亜
ジョン・トレメイン卿   瀬戸 かずや
ディーン・マリア公爵夫人  仙名 彩世
ジャクリーン・カーストン(ジャッキー)  鳳月 杏

 

私が初めに見たのはBパターン、ジェラルドで、想像よりずっとぐっとかわいかった。失礼かな(笑)
ご本人も「ぶりっこしてる」とおっしゃってましたが首をかしげてみたりちなジャッキーちゃんを指でつんっとしたり、“かわいい”という型を取っているのがあざとい。しかしはまっている。なんなんだろう。

ああジェラルドって意外と個性が出るし出せる役なんだなあと思いました。
貴族のぼんぼん、としてそこにたたずんでいればそれだけで良いようないわゆる「しどころのない」役だと思っていた節があったけれどもそうじゃないんだなー。

 

キキジェラルド&ちなつジャッキーはそこかしこで言われていたけどアダルティ。
これまでジェラルドとジャッキーのカップルってお貴族様のおもちゃみたいな恋愛像だと思っていたけどこのカップルは全くそんなことなかった。新鮮。

二人はほんと自然に一緒にいて。ちなジャッキーちゃんのぷん!とかぷいっ!とかちょっとジェラルドなんなのよもー!とかその手のツンは全部ジェラルドのことがほんとは好きだからとしか思えない。
借金を返済してくれて私のことをちょっと強引なぐらいにグイグイ引っ張ってくれるジェラルドなら文句ないのに!なんで私がこんなじれったい思いしなきゃなんないのよ!みたいなイメージ。

だけれどもちゃんと未婚の美人貴族としてハングリーな面もあって。その気品とガッツ?を両方持っているところが当時の社会背景や文化を感じさせられてちなちゃんジャッキーとても好き。
しかも美脚である。そりゃキキジェラルドもお鼻の下が伸びますわ。

 

時折、AパターンとBパターンそれぞれ入れ違ったキャストでマイティーちなつ、キキちゃんれいちゃんだったらどうなってたかな、それも気になるな、って考えたりするけれども、そうしたらまた全然違ったそれぞれの役作りになったんじゃないかなあ。

ビルとサリー同様、ジャッキーとジェラルドもまさしくミーアンドマイガール、運命のカップルなんだな。と思ってしまったのはちなキキのジャッキーとジェラルドでした。

マイティーとれいちゃんのジャッキー&ジェラルドはちょいちょい喧嘩しそうだけどそこがまたかわいい。
ちなキキのはよくも悪くも喧嘩にならなそう。ジャッキー大人だし。ジェラルドあんなんだし(笑)

 

ちなっちゃん何でも出来るかっこいい男役だとわかっちゃいたけど女役も素敵ですねえ。お声がかわいいのふんわりしてて。
男役が女役をやる時特有の硬さも全然感じなかった。すごく自然に可愛いいい女としてミーマイの世界に存在してる感じ。
まあ、あの、ちょっとどうしてもガタイはいいんだけど。(笑)


スカステの番組でお話ししてる姿を見ててよく思うけど、この人と過ごすと心地いいだろうな~~っていうのがちなっちゃんのイメージ。
癒し系って言うと少し押し付けがましい感じがするから「ただただ隣にいてほしい系」かな...
年始の92期vs93期のすごろく対決のときも「どこか行きたいところあれば...」ってまかぜさんにおっとり提案しててキキちゃんに「優しいねえ~~~」って言われてたなあ。

 

それでいて眼光するどい悪役やダンディな男役が最高だからすごい。ギャップいくつあるのっていう。
Aパターン仲買人の渋さとリフトの安定感ときたら。あなたBパターンでされてる方ですよね??うそでしょ??っていう。

そんなちなっちゃんがあれだけ良い女なジャッキーを演じられた要因の一つは相手役芹香斗亜の愛と包容力...とほんの少し調子に乗らせて。

 

舞台上でも舞台を降りても、ちなちゃんジャッキーという高嶺の花がご自慢なキキさんがかわいくて。
スカステの役替わりトークは愛の深さが感じられて大変おもしろかった。ごちそうさまでした、って感じだった。

舞台の上でも日々いちゃいちゃしてたご様子で。毎日たくさんレポがあってありがたかった指輪プレゼントのところはもちろん、それ以外でもこう...視線とさりげなく添える手が好き!

花男トークでも話題になってた、手元を見ずに目を見て手をつなぐ、とかそういうのが効いてるのかな?特にデュエットダンスなんかでの、男役と娘役が互いに想い合っていると交わす視線が語っている...みたいな空間が大好きで。

相手役をさらっと見る爽やかな男役もいるし、それよりもセンターで俺様かっこいい!してるのが似合う男役もいるけれども、私は娘役をあったかーく、場合によってはねっとり見てるぐらいの男役が好き。
キキちゃんにその感じあるなって有望視しているのです。ふふ。ふふふ。

今回の役替わりでちなっちゃんは元からあった包容力がさらに増し、キキちゃんは素質のあった包容力のある男役としての芽がぐぐっと伸びたんじゃないかなあ。

わたしはというとつくづく包容力のある男役が好きだなって実感した公演になりました。


ちなみに包容力というキーワードで最近気になって仕方ない下級生は紅羽真希くんです。

 

ゴーゴー!学び隊#5

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こちらの和服姿が実に凛々しい。

 

花組公演『ME AND MY GIRL』感想4 芹香斗亜さんにハマった話


とっくに千秋楽迎えてますがぽつぽつとミーマイ感想。
キキちゃんのことを今回でとっても好きになったので書いておかねば。

 

初観劇時のフィナーレですっかりキキちゃんにやられてしまったわたし。*1

あれ以来何見てもかわいいかっこいいと言っているのでこれはもう本格的にハマってしまったということですかね...?
あの後スカステ再加入したしパソカレも買ったし...フォトブはもちろん...クリアファイル...それから......
...うんハマってるねこれね。

でも実は2回目観たときそれほどぐっとこなかったのよね黒燕尾。
多分その原因は、1回目はほとんどセンター位置の席で見られたけど2回目は端だったことと、私の脳内のキキちゃん像を盛り上げすぎたせいじゃないかと...
何かにハマりたての頃よくやる。で大体そのあとさらに深みにはまる。

 

今回はジョン卿はもちろんジェラルドまでもが、包容力を感じさせる役作りでびっくりしちゃった。
ジェラルドは特におっとりした雰囲気と「歴代で一番ジャッキーを好きなジェラルド」という明確な役作りがよかったのかな。かわいかったー。
ジョン卿は対照的にわりとせかせかぷんぷんしていてそれがまたツボ。それなのにサリーとマリア、ビルに向ける目がやっさしいんだよねえ。
ジェラルドについてはちなジャッキーとの絡みがアダルティで、実は「ジャッキーの“違うところ”を叩く姿の方が本物でずーっと猫被ってたんじゃ...?」と思わないでもなかったし、
ジョン卿に関しては「渋くて頑固な紳士と自分を律しているけれども実は愉快な人なんじゃ...?」と思わせられるあたりが楽しかった。

トップと二番手、色んな形があると思うけれどもみりキキは相性抜群と自負していいんじゃないかしら。もちろんこれまでの積み重ねあってのことではあるけど。ちょっとした絡みが毎回新鮮に楽しくて。

キキちゃん細かいお芝居をするイメージがなかったから2015年のアーネストインラブの時にみりおちゃんやみれいちゃん、さおたさんと掛け合いをする姿を見て感動したんだけれども。
同じ感動をミーマイという作品でまた味わえると思ってなかったー。

お芝居力がすごく優れているというより、いつも相手のことをすごくよく見てるんだなっていう感じ。だから少しの違いに気づいてリアクション出来て、しかも堂々としてる。
おっとりしてるというのはタカラジェンヌとしては良いことだけではないのかもしれないけれども、その鷹揚さが何をしても受け止めてくれるっていう包容力に繋がっている感じがすごくツボ。
ほんと、「男役10年」の言葉にうなずくしかない。
例えばスタートダッシュで出遅れていた人、何かするのに人より少し時間が掛かっていた人がいたとしても、10年を機にそれを武器にして輝きだしたりするもんなあ。

 

蘭寿さんに宝塚の良さおもしろさを教えてもらうようにして宝塚ファンになった私だけれども、蘭寿さん卒業後花組を見つづけていたら色々なものを受け取れて。
みりかのというトップコンビが育っていって終わりを迎えようとしている姿や、新公学年の男役だったキキちゃんの成長、それにかわいいかわいい期待の新人だったマイティーれいちゃんの新公卒業もすごくインパクトがある。

蘭寿さん...わたしもう宝塚ファンから足を洗えない気配がすごいんですけどどうしてくださるんですか.....

今思えば蘭寿さんのかっこよさにただ息を止めて観劇していたあの頃ってかわいいもんだったのかもしれない。

私はきっとこれからも誰か好きな生徒が出来るたびにこうして蘭寿さんと絡めて思いを馳せるんだろうし、初めはそれを良くないことなんじゃないかと思っていたけれども今はむしろそれが自然なんじゃないかと考えられるようになりました。

蘭寿さんがいたから宝塚を好きになって、キキちゃんを好きになって、花組さんを好きになって。
こうしてずっと宝塚を見ていくのかなー。

...お金がいくらあっても足りないなー......

 

 

あと蘭寿さんからのキキちゃんて私チョロすぎない?劇団の思惑通りじゃない?稀に見る転がしやすいファンじゃない?だいじょうぶ??

 

花組公演『ME AND MY GIRL』千秋楽中継感想

ひとまずツイートログ。

 

ライブビューイング、初めにミーマイ千秋楽中継間もなく始まります、みたいな案内の画像が出て、そこには中国語の注意書きもあって。
台湾・香港で中継されてることをすっかり忘れて「あ~台湾公演したもんね~向こうのファンの人も増えてるんだ~」なんて思う私。
中継してる劇場ではプログラム、ルサンク、DVD、BD、CDの取り扱いがあって、それらを紹介する画像も出てました。
値段も中国語で2種類書いてあった。

 

しばらくすると客席斜め後ろから緞帳の開いた舞台を撮ってる映像になって、始まり始まり。
私の見たところは幕間もずっとシアター内を真っ暗にしてたの辛かったんだけどあれ明るくすること出来ないのかな。

 

気になってたカメラワークはおおむね良好、っていう感じ。
思ってたよりまよちゃんたくさん抜いてもらっててすごく嬉しかったし、メインで話してない人でもキーポイントになる表情、例えばサリーの歌を聞いて立ち去るジョン卿の去り際、みたいなのもちゃんと抜いてた。さすが。

ビルがブランデーの瓶を投げるところやパブでビルがご機嫌いかがですか、のつもりでおててくるくるするところが映ってなかったり惜しい部分はあったし、フィナーレは少しスイッチミスなのかカメラがにょーん!って移動するのが映っちゃったりしてたけれども。
でもほんと、おおむね良好。

 

宝塚ってすげーなこんな生中継も全部自前でしちゃうんだもんな...って終始思ってた。
しかも最後にはみりおちゃんまよちゃん七輝くんからのご挨拶があったー!ヽ(;▽;)ノ
るろ剣の時にはこれは無かったっていうからありがたやありがたや。
みりおビルがレッスンのところでアドリブ入れてくれたのもうれしかった。さすがファン心理がわかっていらっしゃる。
幕間や終演後はずーっとスカステの宣伝流れてました。まさおの中継の宣伝も。
ナウオンのステーションコールも流れてた。コールに合わせて無理やりランベスウォークのダンスするのかわいいねえかわいいねえ。

 

きっとこれから、トップの退団公演だとかの特別なものじゃなくてもビッグタイトルなら中継するんだろうなあって思ったよ。
宝塚ってよく、初めての人がちょっとでもおもしろいねって声を出すとヅカオタが飛んできて「おもしろかった?これも好きだと思うよ!どの人が気になった??貸すよ!見てみて!!」って手厚く布教しにくるって言うけど...
プログラムからDVDまでしっかり揃えて関連番組の宣伝までして全国津々浦々で中継やってる公式がそのオタのトップだわ(ノ∇`)
さすがです。まいりました。